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コラム 2019.07.19更新

FUKUSHI meets! インターンシップ2019を開催しました!

2019年も「FUKUSHI meets! インターンシップ」を東京と大阪で開催しました!このインターンシップフェアは、2017年から開催。毎年大勢の学生が、ここでの出会いや業界研究を通して、サマーインターンシップで現場に飛び込みます。

今年は合計で32の法人が出展し、東京では270名、大阪では140名の学生が集まり、賑わいを見せました。ダイジェストをお届けします。

イベントの始まりは、ノンフィクションライターの渡辺一史さんによるスペシャルトークショー。代表作である『こんな夜更けにバナナかよ』は、進行性筋ジストロフィーという難病を抱えた鹿野さんとその生活を24時間支える介助ボランティアに密着取材したノンフィクション。2018年には映画化され全国公開されました。

「かつて障がい者は、親元で過ごすか施設に入るか、2つしか選択肢がなかった。社会から隔離され生活せざるを得なかったわけです。障がいがあるのは本人のせいではないのに、選択肢がないっていうのは社会のあり方として変だよね。鹿野さんは、地域で普通に生活したいという思いを貫き、自分でボランティアのローテーションを組み、自分で介助作業を教えて、生活していました」

「障害者の介助というと感動ドラマのような美談を思い浮かべるかもしれませんが、実際は『あれしろ、これしろ』って、自分の要求をすごく言ってくるんです。『タバコ吸いたい』と言い出すこともあった。みなさんがボランティアだったらどうしますか?本人の希望だとしても、吸わせるべきなのかどうかすごく悩むよね」

「人工呼吸器をつけている人にタバコは害。『絶対に吸わせない』と大衝突したボランティアもいました。でも、人のためにと意思決定してしまうのは、一見優しさや思いやりのように見えるけど、パターナリズム(家父長主義)です。『なんでタバコが吸いたいか、なんで自立した生活をしたいか』をボランティアと鹿野さんで夜な夜な議論し、だんだん信頼関係ができて、タバコを吸わせるようになっていきました」

ライターとして取材を行いながら、自身も介助ボランティアに参加していたという渡辺さん。現場を体験し、間近で見てきた人として、学生にこんなメッセージを送りました。

「ボランティアさんは鹿野さんの介助をして、『勉強になりました、ありがとうございました』って帰っていくんです。鹿野さんは体は不自由な部分も多いんだけど、鹿野さんの存在がボランティアさんを支えている部分もある。障害はマイナスかもしれないけど、人との関わり合いにおいてプラスに転化することもあるんです」

「現場に出ると、困っている人たちを助けて役に立つとか、ありがとうって言われて満足するとか、そういったイメージとは違うことがたくさんあります。自分のことしか考えてないワガママな行為に見えることもあるし、『こっちも忙しいのに』と思ったりね。でもワガママな行動や要求の裏にも理由がある。背景に何があるのか考えてみてほしいし、そうしたら働くのが楽しくなるかもしれない」

「福祉の職場ってすごく多様です。一回就職してみて自分に合わなかったとしても、それで『福祉の仕事は面白くない』って考えないでほしい。いろんな現場があることを知ってほしいし、別の分野に行けば自分のやりたかったことが見つかるかもしれない。そういう視点で福祉の仕事をとらえるのがいいんじゃないかなと思います」

渡辺さんのトークの後は、出展法人のリレープレゼン。東京では18団体、大阪では14団体がユニークなアピールを行い、学生は話をじっくり聞きたい法人を選びます。

「利用者に楽しんでいただくためにも、まずは働いている人が楽しめるような職場づくりをしています」

「人口16000人の小さな町ですが、ひとりひとりの想いに寄り添った仕事ができます」

など、さまざまなプレゼンがあり、どこも魅力的。首都圏の法人だけでなく、北海道や長崎など全国各地の法人が出展しています。

全体プレゼンのあとは、各法人のブースへ分かれて説明を聞く学生たち。私も1つのブースへお邪魔してみました。

出展法人の1つ、南高愛隣会は1977年に設立された長崎で活動する社会福祉法人。「障がい者の結婚・恋愛・子育てや、罪を犯した人の支援をしているところが特徴です」というプレゼンに惹かれたのか、たくさんの学生がブースを訪れています。

「結婚したいとか子供がほしいっていうのは、みなさんだけでなく、障がいがある人も一緒だよね。『どうやって子育てするの?本当にできるの?』と思うかもしれないし、うちも設立したばかりの頃は結婚や子育てを応援していたわけではない。でも好きな相手がいると利用者さんも生活に張り合いがでて、笑顔が増える。それを見ていく中で、それぞれの“したい”を叶えるところを大切にしていくようになりました」

「パン一個を盗んで、私がやりましたと自首する障害者もいるんです。『刑務所の方が屋根もあるしご飯もでるし生きられるから』と言うんですよね。刑務所から出ても同じ理由でまた再犯してしまう。障がいがあると認定されてない人もいるので、うちの更生保護施設を経て、障がい者の支援をしていく場合もあります」

説明を熱心に聞き、インターン日程や体験できる現場について相談している学生もいました。

また、「どの法人がいいかわからない」というような学生に向けて、各法人で働く若手スタッフがキャリア相談に乗ってくれるブースもあります。

「今3年生だけどどの分野がいいかわからない・・、自分に合うところをどう見つけたらいいんでしょう」という学生からの相談には、「まずはいろんなブースで話してみて、この職員さんと話が合うな、この団体おもしろいなと思うところを見つけてみてください。そこに実際にインターンに行ってみると現場の雰囲気はよくわかると思う。就職したらしばらくそこで働くのだから、妥協せずにいろんなところを見てみるといいですよ」とアドバイスしていました。

聞いてみると、相談に乗っている先輩スタッフも、FACE to FUKUSHIのFUKUSHImeets!(就職フェア)で今の団体を見つけて就職したそう。「民間企業への就職と、福祉への就職で迷っています」「特別支援学校への教員採用試験の勉強と夏のインターンシップ、両立できるでしょうか」など様々な相談に、真剣にアドバイスを行なっていました。

最後に出展している法人にも話を聞いてみました。
「自団体で主催する説明会は、近隣の学校の学生や、既にうちの団体に興味ある学生にしか来てもらえない。こういう合同説明会だと新しい出会いや繋がりがあるので、それがいいなと思って参加しています。特に今回のインターンシップフェアでは、2・3年生のうちからキャリアをしっかり考えている、元気な学生と多く出会えました」

フクシゴトでは、今回のインターンシップフェアに出展した法人だけではなく、さまざまな法人の職場見学会やイベントを紹介しています。この夏、ぜひチェックしてみてくださいね。

イベント情報一覧:/event

 

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