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福祉人図鑑 2017.05.22更新

[福祉人図鑑012]知的障害のある人と一緒に、就職というゴールを目指す

稲田 敦子さん
ー社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会 
 支援センターさくら 就労支援スタッフ

 

―福祉の中でも知的障害者支援に興味を持ったきっかけは何ですか?

大学の実習ですね。大学で社会福祉を学ぼうと思ったのは、介護の仕事に興味があったからなんです。なので、実習でも特別養護老人ホームやデイサービス、デイケア、老人保健施設など、高齢者向けの施設を数多く訪問しました。
ところが実習先の一つに障害者の就労支援を行う施設があったんですね。そこで障害者の方たちがモノを作ったり、検品をしたりする姿を見て衝撃を受けました。「こんなにいろんなことができるんだ!こんなにバリバリ働けるんだ!」って。そこから興味を持ち、この人たちと一緒に働きたい、一緒に何か成し遂げてみたいという気持ちが強くなりました。

 

 
―今はどんなお仕事をされているのですか?

ベンチのリペア作業や履歴書を折って袋詰めする作業、ハンガーの組立や検品といった軽作業を行うクラスで就労支援をしています。その人の強みを見つけたり、できないところはそれができるように一緒に考えたりしています。人ってみんな違うから、支援の方法も人それぞれ。面白いですよ。
並行してハローワークに求人を探しに行ったり、実習に同行したり、就職先の企業を訪問してフォローなども行っています。企業にはその人の特徴(例えば「言葉で理解できます」「絵で描いたほうが伝わりやすいです」等)を伝えるなど、障害者の方と接する際のアドバイスをしています。

 

―仕事で難しいと感じる点は?またそれを支える道具などはありますか?

コミュニケーションが難しい利用者さんもいらっしゃるので、そこをどうやって距離を縮めていくのか。接し方は人それぞれ違いますし、大変といえば大変です。それを解決できる特効薬のような道具はないのですが、その人のことを知ろうという気持ちや良いところを見つける目は大事にしています。

 

―働く上で大切にしていることは何ですか?

人って悪いところに目がいきがちだと思うんですが、私は良いところを見つけようと心がけています。例えば履歴書の袋のシール貼りが綺麗にできていたら褒めるとか。どんな小さなことでもいいと思います。その日、着ている服や髪型でもいい。相手のことを知ろうとする気持ち、こちらから仲良くなろうという気持ちが大事かなって。そうやって関係ができてきたら、こちらの言うことも聞いてもらえます。
できていないこととか、ちょっとマイナスなことでも利用者さんの就職に必要であれば伝えないといけない場面も出てきます。そんな時でも信頼関係ができていれば素直に受け止めてもらえたりするんです。

 

―最後に学生へのメッセージを一言お願いします。

まだ2年目なので担当した利用者さんの数は少ないですが、その中でも就職された方がいらっしゃいます。企業訪問をした時に、しっかりお仕事されている姿を見て嬉しくなりました。支援していてすごくよかったなと思いますね。
やっぱり利用者さんの就職を応援したい人がこの仕事に向いているんじゃないかなって思います。「ちゃんと手伝ってあげたい」っていう気持ちがあればやっていけるのではないでしょうか。

社会福祉法人大阪手をつなぐ育成会では、一緒に働く人材を募集しています。(求人記事はこちら>>

 

[ライター]杉浦 貴之

大阪芸術大学短期大学部広報学科卒。求人広告の代理店に10年ちょっと勤めた後、フリーに。現在は求人広告の取材・ライティングなどを行いつつ、神戸市灘区の”地域活動支援コーディネーター”として自分が住む街のことにも関わる。さらには近所のカレー店や実家の稲作の手伝いなど。基本、頼まれたら断れない感じでやっています。

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